2024年3月15日(金)・16日(土)に美化活動のイベントとして、福山駅前大通り周辺の2号線沿いでばらの苗木の植栽がおこなわれました。

2025年5月に福山市で開催される第20回世界ばら会議福山大会。その大会に向けて、地域でばら花壇を整備する動きがよりいっそう活発になっています。イベントには、ばらのまちづくり部会を中心に地域の人たちも参加していました。
当日、ばらの苗木を植栽しているようすを取材して活動について話を聞きました。
ばらのまち福山
そもそも福山市は「ばらのまち福山」となぜ呼ばれているのでしょうか。戦後復興のため、市民が公園(現在のばら公園)に1,000本のばらの苗木を植えたことが、そう呼ばれるようになったきっかけだと言われています。

今までに、ばらに関する言葉も生まれてきました。「ローズマインド」がそのひとつ。
ローズマインドとは、「思いやり、やさしさ、助け合いの心」です。
花に触れることで思いやりや、やさしさが生まれる。花の育て方をだれかに聞いたり、教えたりすることで助け合いの心が育まれる。みんなで共通の花「ばら」を育てるその意識が、市全体が一丸となったまちづくりへとつながっているようです。そして、市民が主役となって育てていることが、ばらのまち福山の大きな特徴だと言われています。
ばらのまちづくり部会
ばらのまちづくり部会は、ばらの愛好家たちによって誕生した部会です。

ばらが好きな人、ばらについてもっと知りたい人、あまり知らないけれどやってみたい人ならだれでも部会に参加することができます。メンバーのなかには、市外の人たちも多くいます。植栽、剪定、水やりなどの作業は、いつも早朝からはじめるのだとか。しかも、みなさんボランティアで活動しているのだと聞き驚きました。地域のばら花壇は、みなさんのおかげで手入れが行き届いているのですね。
広がれ「ローズマインドのわ」
ばらを育てるには水やりや、草むしりといった継続的な手入れが大切です。

ただ、作業をするなかで剪定のやり方など分からないこともきっと出てくるはず。そんなとき「ばらについて詳しい人に聞くことができたら・・」と思ったことありませんか。だれかにアドバイスをもらいながら育てたり、「きれいに花が咲いたね」と一緒に喜んだり。ばらの世話をすることが交流のひとつのきっかけになり、つながりの輪が広がっていくと嬉しいですよね。
美化活動イベント参加者へインタビュー
今回のイベントには、2025年に開催される世界ばら会議福山大会を盛り上げていこうと多くの人たちが参加しました。小さな子どもが嬉しそうにスコップを手に持ち、ばらを植える微笑ましい場面もありましたよ。

ばらのばちづくり部会のメンバーが、植えるコツをレクチャーするようすも。

風が冷たく寒いなか、みなさん力を合わせて作業を進めます。そこで、イベントに参加したばらのまちづくり部会のメンバーに話を聞きました。
ー今回活動に参加してみてどうでしたか?
とても楽しかったです!参加して数回目ですが、ばらについて教わることが多くとても勉強になっています。
ーどんなところが楽しいですか?
新しい出会いのきっかけになりました。イベントに参加するごとにメンバーとの交流もさらに深まり、つながりが広っていくことが楽しいです!
ー今まで活動に参加して良かったことはありますか?
ばらについて知識が増えました。そのおかげで咲かせることができなかった自宅に植えているばらが、きれいな花を咲かせたんですよ。
ー世界ばら会議福山大会に向けて、ひと言お願いします。
私は福山市ではなく府中市在住なので、通うのにも遠く大変だと思うときもあります。けれども、「このばら、とってもきれいですね!」と言ってもらえることが自身の喜びにもつながっています。世界ばら会議福山大会2025では、多くの人に見てもらいたいですね。まずは、自宅の庭にばらを植えることからはじめて欲しいなと思います。
活動を通してつながる新たな出会いもまた、楽しみのひとつになっているようです。話を聞いて、みなさんのばらへの愛を感じました。
おわりに
メンバーのなかには月1回、講師としてばらの講座をおこなう人もいます。筆者もばらについて今まで気になったことをいろいろと聞いてみましたが、丁寧に分かりやすく教えてもらいました。10人以上の団体だと、出前講座もしているのだそうです。
世界ばら会議福山大会2025に向けて、一緒に盛り上げていきましょう!

※現在講座は、応募者多数により募集を締め切っているそうです。新たに募集する時期などは、ホームページを確認しましょう。